カテゴリー「成功哲学」の185件の記事

2018年5月30日 (水)

企業の盛衰は「有効供給の有無」によって決まる

「日本でいちばん大切にしたい会社」のシリーズで有名な坂本光司氏の「経営者の手帳」では、経営するために大切な100の言葉を紹介しながら、短い文章で経営の急所を突いているのが、小気味よい。

 特に私の気に入ったのが次のフレーズだ。

企業の盛衰は需要の原理ではなく、

供給の原理、つまり

「有効供給の有無」によって決まる。

 大体、自社の業績が悪いことを人のせいや景気のせいにしている経営者は、それ以上には伸びていかないものだ。

 坂本氏が一貫して主張しているのは、好不況にかかわらず好業績を持続している企業が数多く存在しているということである。

 同氏の紹介してきた日本理化学工業や沖縄教育出版などの「日本でいちばん大切にしたい」会社に共通していることはズバリ、供給の原理、有効な供給をしている点に尽きる。

 これは経営者だけのチェックリストではない。

 どんな個人、家庭、組織、団体、国にしても、問われるべきは一人でも多くの人にとって「有効な供給」をどれだけ与えたか、という自分自身のあり方なのである。

 人はとかく内部にある問題を直視せず、人のせいや社会のせいや、宿命のせいにする人もいるが、成功者に共通しているのは自己責任の範囲が通常の人々比べて飛び切り広いということである。簡単に言うと、自己責任感が強くなればなるほどそれだけ成功する確率が増えていく。

 なぜなら自己責任感の強い人は、常に己を見つめなおして改善し、そして己の器を無限大にまで拡大していくからである。

 ちなみに坂本氏は本当の企業経営とは「5人に対する使命と責任を果たすための活動」であると定義し、使命と責任とは「幸福の追求」「幸福の実現」であると記している。その5人とは--

  1. 社員とその家族
  2. 社外社員(下請け・協力会社の社員)とその家族
  3. 現在顧客と未来顧客
  4. 地域住民、とりわけ障害者や高齢者
  5. 株主・出資者・関係機関

 それでは有効な供給を行うにはどうしたらいいのだろうか。

 そこで登場してくるのがドラッカー関連の本だ。

 ここでは詳しいことには触れないが、「有効供給」に関連していうならば、ドラッカーの強調するのは次の三点である。

  • 自分の強みに気づいてその得意とすることを毎年、改善し続けること
  • 強みを生かす大きな目標を掲げること
  • 大きな変化の中で革新することを学ぶこと

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この3つのことに責任を持って常に改善、向上し続けることが、成功への王道であるというのである。例えば以前起きたチリの落盤事件において、リーダーがドラッカーのマネジメント理論を実際に応用したことは記憶にとどめておきたい。

 最後に毎日、「有効供給」を行なうための魔法を紹介しよう。

 これは成功哲学の布教師ともいえる米国の小説家オグ・マンディーノが、自身の人生と成功を振り返りながら教えているとっておきの方法である。

「今日一日かぎりの命」のつもりで人に接する。

今日から、出会う人はみな--

友達も敵も、愛する人も見ず知らずの人も、

夜中の12時までに死んでしまうものとして接する。

どれほどわずかな接触しかなくても、

一人一人にせいいっぱい

思いやりといたわり、理解と愛情を示し、

見返りは期待しない--

あなたの人生はこれでもう、

今までと同じでなくなります。

Ogsmandino

       オグ・マンディーノ

 この方法で坂本氏の云う大切な「5人」の皆さんに幸福感を味わっていただく、これこそが真の「有効供給」であるといえるのではないだろうか。

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2017年8月 3日 (木)

「大企業を作る方程式」・・ジェームス・スキナー

 ジェームス・スキナーによると、「無限大の天地宇宙にとっては、大きいも小さいもないものだ」という。

 従って、ビジネスを構築していく上でも、どんなに大きなことを望んでも遠慮はいらない。

 むしろ、その目的やアイディアが大きければ大きいほど、ビジネスの規模も大きくなってくる。

「大きな夢を見て、大きく望み、大きく希望する。小さい夢や希望と同じように、確実にそれが実現されると考えて良い」というのだ。

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 なぜなら、普遍の物質は無限にあり、「無限の可能性の場」において思いの振動によって、その物質は制限なくさまざまな形をとるからだ。

 ちなみにジェームスの説く「大企業を作る方程式」は、下記の七つの要素から構成される。

        1. 大きな目標
        2. 大きなアイディア
        3. 大きな人
        4. 大きな資本
        5. 大きな提携先
        6. 大きな流通
        7. 大きな社会貢献

 大きな会社は、大きな目的、大きなアイディアから出る。

 ジェームスの言うように、大勢の人を助けるようなアイディアでスタートして、人の本当のニーズに応えていれば、会社はどの大きさにもなるのだ。

 例えば、これからの時代は、宇宙を相手にしたビジネスや能力開発などが人類のニーズとして出てくるだろう。

 21世紀は、おそらく宇宙大の目的、宇宙大のアイディア、宇宙大の発想、宇宙大の哲学などが想像もつかないビッグ・ビジネスを産んでいくに違いない。

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 宇宙大の発想力が求められてくる 

 

2017年5月10日 (水)

億万長者になる質問とは・・

 ジェームス・スキナーにとって、お金とは「社会のために作り出した価値を情報化したもの」だという。

 そして・・その価値は、具体的には人や社会に役立つアイディア=情報として広まっていくのである。

 しかもその「アイディアはただ。無料で手に入る富なのである」。

 つまり、富はアイディアという価値からくるのであり、アイディアは人のニーズからくるものなのである。ジェームスはこう読者に熱く語りかける。

想像力を発揮し、思いを暴走させてください。

自分の今不満足に思っているものは何か。

周囲の人たちが不満足に思っているものは何か。

商品、サービス、情報、経験、感情をすべて考えてみてください。

旅行は世界最大の産業なのだ。自動車産業よりも大きい。コンピューターよりも大きい。

人は毎日退屈を感じている。

そう感じている人のためにどのような経験を提供してあげられるだろうか。

あなたの持っている知識にはどのようなものがあるだろうか。

 まさにこのジェームスの質問には、何億何兆円かの価値がある。

 今あなたの行なっている仕事で、この問いかけをしてみるのである。

 この「黄金の質問」からは必ずアイディアが出てくる。

 そしてそのアイディアを実行に移す時、それが多くの人や社会のお役に立つものであれば、必ずそれは「巨万の富」として私たちのもとに還流してくるはずである。

 例えばジャック・カンフィールドとマーク・ビクタ・ハンセンは、ある本のアイディアを思い浮かべた。

 彼らのアイディアはとても簡単なもので、有名な講演家たちにベストストーリーを提供してもらい、それを一冊にまとめるというものだった。

 百社以上の出版社に拒否されたが、それでもアプローチをし続けて出版にこぎつけた。その本は大成功をおさめ、シリーズ化され、一億五千万部以上の売り上げを記録し、生きた著者としてはノンフィクションでナンバー1の発行部数になった。

その名は「心のチキンスープ」で世界中の人々がそのおいしい「心のスープ」に舌鼓をうち、ほのぼのとした思いになったのであった。

Rimg0013 熱海の海にて

 

2016年6月23日 (木)

自分のマインドが世界を創造している・・「お金の科学」総集編

ジェームス・スキナーの「お金の科学」について書いた総集編である。

ジェームスの天才は、単なる成功するための技術ではなく、

マインドそのものを変える戦略を持っているところである。

自分のマイントがどんな癖を持ち、

どんな前提で生きているのか。

そのマインドの違いの違いが

圧倒的な差を生むことを

彼は熟知している。

世界の中に自分が生きているのではない。

自分のマインドが世界を創造しているのである。

 ヒンズー教の教えによれば、万物はさまざまな形をとる「ひとつの物質」から創造される。

そして、その形はいずれも一過性であり、人の意志によって変えられると言う。

・・量子力学の教えによれば、我々は「無限の可能性の場」に生活していると言う。
・・ジェームス・スキナー

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★お金の科学・・アーカイブ編★

☆プラス知性で世界を変える

  • 「物質はいかなる形にも自己組織化できる」 
  • マイナスを消せるのはプラスだけである
  • すべては魔法である
  • プラス知性
  • 「プラス言語」の力
  • 「プラスの態度」
  • 「プラスの状態管理」 
  • 「磁石」による「魂の作用」 

    ☆「受け取りの法則」

  • 「受け取りの法則」
  • 「自分の不満足」から価値を創造
  • 「億万長者の質問」
  • 「大企業を作る方程式」
  • えたものを受け取る
  • 感動レベルを上げる
  • 「人のために作り出す価値」

  • 他人を助けたいという気持ち
  • 「欠乏マインド」から「豊かさマインド」への転換
  • 「生きる秘訣」とは、「与える」こと
  • 「人生の鏡」

     「月と太陽」

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  •  ハイデルベルクで「富」について考える

    2016年3月31日 (木)

    名著「奇蹟のコース」・・神の子に罪はない

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       名著「A Course in Miracles」は、コロンビア大学において臨床心理学者で医学心理学者の助教授だったヘレン・シャックマン博士によって、イエスから来たと思われる“内なる声”を筆記することによって生まれたもので、1975年に初版が発行されている。(『スターピープル・オブ・アース』2006spring     vol.17参照)

         
    この書は欧米で成功哲学、精神世界を学ぶ人が必ず学ぶ古典と言ってもよいだろう。

     私の尊敬するハワイの光明思想家、アラン・コーエンなどもこのコースに学んだことをベースにしているし、その他ほとんどの精神世界の大家はこのコースで育てられたと云っても過言ではない。

         具体的にはこのコースは「教科書」「学生のためのワークブック」「教師のためのマニュアル」の三部構成になっている。


      ケネス・ワープニック博士(心理学者)によると、「教師のためのマニュアル」の冒頭には、このコースは必ずしも最高の教えという意味ではなく、何千もある「普遍のコース」の一つにすぎない・・と書かれていると云う。

    【神の教師一人ひとりに一つのコースがある。コースの形態は多種多様である。・・しかしコースの内容は決して変わることはない。

    その中心テーマは常に、「神の子に罪はなく、その無罪潔白さのなかに救済がある」ということである。

    それは行動で教えることもできれば、思考で教えることもできる。言葉を用いても、無言でも、どの言語でも、どの言語を使わずとも、どんな場所や時間においても、どんな様式によってでも、教えることができる。】

         

     この「奇蹟のコース」に書かれているように、私たちは「神の子」であり、本来罪はなく、「その無罪潔白さのなかに救済がある」のである。

    いつ、どこにいようともその真実に目覚めさえすれば、私たちはたちどころに“天使の翼”を得て仏陀と等しい解脱の境地に出ることができる。

         

    2016年2月12日 (金)

    「ああ、もったいなし」の口癖が人生を変える・・

     詩人・山村暮鳥の詩集「雲」には、「もったいなし」をフレーズにした名作が沢山掲載されています。

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    病休の詩
    朝である
    一つ一つの水玉が
    葉末葉末にひかつてゐる
    こころをこめて

    ああ、勿体なし
    そのひとつびとつよ

    おなじく
    ああ、もつたいなし
    もつたいなし
    かうして
    寝ながらにして
    月をみるとは


    おなじく

    ああ、もつたいなし
    もつたいなし
    妻よ
    びんぼうだからこそ
    こんないい月もみられる

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    月からの「地球見」・・ああ、もったいなし 

     私たちも本当は「もったいなし」の出来事に取り囲まれているのに、そのことに気づいていないだけなのかもしれません。

     この「ああ、もったいなし」を口癖にすれば、

     私たちの人生はたちどころに光輝くものに一変するのではないでしょうか。 

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     「太陽さん、いつもありがとう

       ああ、もったいなし」

    2016年1月29日 (金)

    強運を呼び込む大法則・・運をつかむ習慣をつけよう

     今年は申年です。「申」は干支の十二支の9番目になり、その意味は「伸ばす」で、「草木が十分に伸びきった時期で、実が成熟して香りと味がそなわり固く殻におおわれていく時期」をいうそうです。ーー「まこっちパパの虹色生活情報便」参照。 また、「猿=去る」ともいわれ・・病が去る、災いが去る、厄が去るなどの「言霊」的な意味もあるようです。

     ということは、今年はこれまでの基礎の上に「運」という実を熟させ、強運を呼び込む縁起のよい年なのでしょう。

  •  本田健さんは『強運を呼び込む51の法則』という著書で次のように書いています。

    「運を上げるのに、難しい知識はいりません。自分が楽しいこと、気持ちのいいこと、人のお役にたつことをやればいいのです

     中でも自分の今、与えられた場に感謝してその使命を自覚して、人のお役に立つことを実践すれば、運命を大きく変える力があります。

     何故なら、そのような使命に生きる人は、周囲の人々から引き上げられ、支援されて運命がどんどん良くなっていくからです。

     ちなみに本田さんによると、運には

    1. 上から引っ張り上げてもらう運
    2. 横から支えてもらう運
    3. 下から持ち上げられる運

     の三つがあるそうです。

  • 下記のアーカイブ編で強運を呼び込むヒントをつかんで頂ければ幸いです。

  •  ★開運アーカイブ編★ 

    1. 開運の秘訣・・「風車の理論」

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     ★運をつかむ習慣について

    1. 他人に配慮できる人は運がいい 
    2. 「早起きすると人生が逆転する」 
    3. 三種類の価値観を同時に採用する
    4. なんとなくイイ気分 
    5. 楽観主義を養う
    6. 世界を明るくする魔法のコトバを持て
    7. 「運をつかむ習慣」補遺・・成功度を図る定規

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    2015年10月 7日 (水)

    自分の強みを磨け・・成功者に共通するもの

     見山敏さんは松下幸之助、吉川英治、美空ひばりの三人の成功者に共通するものとして次の三点を挙げておられる。

    1.貧しい家に育ったこと

    2.ろくに学校教育を受けていないこと

    3.自分自身に対してゆるぎない自信をもっていたこと

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            松下幸之助

     この中で成功するための絶対条件があるとすれば、それは三番目の自分自身に対するゆるぎない自信を持っていたことである。

     そしてその自信の背景には、自分の中にある宝物=強みを発見してそれを日々磨き、多くの人々のために惜しげなく与え続けた日々の精進がある。

     これはビジネスの世界でもあてはまるのであり、マルコム・グラッドウェル氏の『天才--成功する人々の法則』では自分の強みを発見するとともに、それを1万時間かけて磨き続けた人が天才の領域に近づき、成功するという。

     また大前研一氏は、『ビジネス力の磨き方』の中で、影響力を強めるには「型を持て」と力説している。

     自分の強みは何か、よくよく考えるとともにそれを持続的に磨き、一つの型にまで高め上げるとき、成功の扉が開き始めるのである。

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       自分の強みを1万時間磨く・・
         (熱海の海を見つつ)

    2015年9月 9日 (水)

    「大企業を作る方程式」・・ジェームス・スキナー

     ジェームス・スキナーによると、「無限大の天地宇宙にとっては、大きいも小さいもないものだ」という。

     従って、ビジネスを構築していく上でも、どんなに大きなことを望んでも遠慮はいらない。

     むしろ、その目的やアイディアが大きければ大きいほど、ビジネスの規模も大きくなってくる。

    「大きな夢を見て、大きく望み、大きく希望する。小さい夢や希望と同じように、確実にそれが実現されると考えて良い」というのだ。

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     なぜなら、普遍の物質は無限にあり、「無限の可能性の場」において思いの振動によって、その物質は制限なくさまざまな形をとるからだ。

     ちなみにジェームスの説く「大企業を作る方程式」は、下記の七つの要素から構成される。

          1. 大きな目標
          2. 大きなアイディア
          3. 大きな人
          4. 大きな資本
          5. 大きな提携先
          6. 大きな流通
          7. 大きな社会貢献

     大きな会社は、大きな目的、大きなアイディアから出る。

     ジェームスの言うように、大勢の人を助けるようなアイディアでスタートして、人の本当のニーズに応えていれば、会社はどの大きさにもなるのだ。

     例えば、これからの時代は、宇宙を相手にしたビジネスや能力開発などが人類のニーズとして出てくるだろう。

     21世紀は、おそらく宇宙大の目的、宇宙大のアイディア、宇宙大の発想、宇宙大の哲学などが想像もつかないビッグ・ビジネスを産んでいくに違いない。

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     宇宙大の発想力が求められてくる 

    2015年7月22日 (水)

    企業の盛衰は「有効供給の有無」によって決まる

     企業の盛衰も個人の成功も、鍵を握っているのは「有効供給」にある。

    「日本でいちばん大切にしたい会社」のシリーズで有名な坂本光司氏の「経営者の手帳」では、経営するために大切な100の言葉を紹介しながら、短い文章で経営の急所を突いているのが、小気味よい。

     特に私の気に入ったのが次のフレーズだ。

    企業の盛衰は需要の原理ではなく、

    供給の原理、つまり

    「有効供給の有無」によって決まる。

     大体、自社の業績が悪いことを人のせいや景気のせいにしている経営者は、それ以上には伸びていかないものだ。

     坂本氏が一貫して主張しているのは、好不況にかかわらず好業績を持続している企業が数多く存在しているということである。

     同氏の紹介してきた日本理化学工業や沖縄教育出版などの「日本でいちばん大切にしたい」会社に共通していることはズバリ、供給の原理、有効な供給をしている点に尽きる。

     これは経営者だけのチェックリストではない。

     どんな個人、家庭、組織、団体、国にしても、問われるべきは一人でも多くの人にとって「有効な供給」をどれだけ与えたか、という自分自身のあり方なのである。

     人はとかく内部にある問題を直視せず、人のせいや社会のせいや、宿命のせいにする人もいるが、成功者に共通しているのは自己責任の範囲が通常の人々比べて飛び切り広いということである。簡単に言うと、自己責任感が強くなればなるほどそれだけ成功する確率が増えていく。

     なぜなら自己責任感の強い人は、常に己を見つめなおして改善し、そして己の器を無限大にまで拡大していくからである。

     ちなみに坂本氏は本当の企業経営とは「5人に対する使命と責任を果たすための活動」であると定義し、使命と責任とは「幸福の追求」「幸福の実現」であると記している。その5人とは--

    1. 社員とその家族
    2. 社外社員(下請け・協力会社の社員)とその家族
    3. 現在顧客と未来顧客
    4. 地域住民、とりわけ障害者や高齢者
    5. 株主・出資者・関係機関

     それでは有効な供給を行うにはどうしたらいいのだろうか。

     そこで登場してくるのがドラッカー関連の本だ。

     ここでは詳しいことには触れないが、「有効供給」に関連していうならば、ドラッカーの強調するのは次の三点である。

    • 自分の強みに気づいてその得意とすることを毎年、改善し続けること
    • 強みを生かす大きな目標を掲げること
    • 大きな変化の中で革新することを学ぶこと

     Pfa5e9a5aba1bcbbfeb4c9cdfd525


    この3つのことに責任を持って常に改善、向上し続けることが、成功への王道であるというのである。例えば以前起きたチリの落盤事件において、リーダーがドラッカーのマネジメント理論を実際に応用したことは記憶にとどめておきたい。

     最後に毎日、「有効供給」を行なうための魔法を紹介しよう。

     これは成功哲学の布教師ともいえる米国の小説家オグ・マンディーノが、自身の人生と成功を振り返りながら教えているとっておきの方法である。

    「今日一日かぎりの命」のつもりで人に接する。

    今日から、出会う人はみな--

    友達も敵も、愛する人も見ず知らずの人も、

    夜中の12時までに死んでしまうものとして接する。

    どれほどわずかな接触しかなくても、

    一人一人にせいいっぱい

    思いやりといたわり、理解と愛情を示し、

    見返りは期待しない--

    あなたの人生はこれでもう、

    今までと同じでなくなります。

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           オグ・マンディーノ

     この方法で坂本氏の云う大切な「5人」の皆さんに幸福感を味わっていただく、これこそが真の「有効供給」であるといえるのではないだろうか。

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