カテゴリー「プロレス」の4件の記事

2012年4月19日 (木)

「至高体験」への道2・・アントニオ猪木の場合

失意のどん底にいるとき・・それは「至高体験」に至る絶好のチャンスである。

あれはもう20年以上も前のことであろうか。
 

プロレス雑誌を読んでいるとき、アントニオ猪木の言葉に私の目は釘付けになった。

「・・こだわりを捨てたとき、途方もない世界が見えてくる。巌流島に向かう船の中、涙があふれ出て、止まらなかった・・」

 猪木が巌流島でマサ斎藤と観客なしで闘ったことは今では伝説になりつつあるが、実はあのとき、猪木は倍賞美津子夫人との不和や借金等で悩むとともに体調もカゼから高熱に悩まされていたという。

猪木という男はいつも逆境にあるときにあえて途方もない試練に立ち向かうことによって、立ち直ろうとする。

猪木は事前に遺書を書くなど、文字通り命がけのかけに出ていたのだ。

それは闘うことによってこれまでの過去を捨て、新しく生まれ変わることを彼は密かに期していたのではないか。

当時の写真を記憶で想起してみると、武蔵を模して巌流島に舟で向かう猪木はスッポリと大きなタオルを頭から被り、瞑想しているかのようだ。

 浪の音や潮風に吹かれながら、猪木の魂の中である変化が起きていたのではないだろうか。
 

憎しみ、恨み、哀しみなどの感情が涙とともに剥落し、新しい自分が生まれることを彼は予感していたに違いない。
 

どん底のその底も打ち破ったとき、途方もない光り輝く世界、すなわち至高の世界が見えてくるのである。

ちなみに彼の詩集『馬鹿になれ』に収められた同じタイトルの詩には、とことん馬鹿になって、とことん恥をかいて裸になったら、「本当の自分が見えてくる」という意味深い内容が記されている。

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 どん底の底もとると、
 途方もない世界が見えてくる

2009年6月15日 (月)

本物のタイガーマスクになった三沢さんへ

追悼の詩 

本物のタイガーマスクになった君へ

君は最後の最期までプロレスラーであり続けた

レスラーとは不思議な商売で、肉体が道具でありながら

優れたレスラーは魂で勝負する

特に君は人一倍の責任感でリングに臨み

不屈のレスラー魂を見せてくれた

君の不屈の魂は永遠に語り続けられるだけではない

今も後輩のレスラーたちに受け継がれて生きているではないか

その意味で三沢光晴というレスラーは本物のタイガーマスクになった

伝説となって僕たちの魂に生き続けるに違いない

ああ、生きた伝説になった君・・

ああ、本当の星になった君・・

肉体という鎧を脱いだ今

天国でくつろいで

馬場さんや鶴田さんたちと

プロレス談義に華を咲かせてくれ・・

合掌

 今回の三沢さんの突然のご昇天に驚くとともに、彼の高貴なレスラー人生に思わず熱いものがこみ上げてきました。

 彼の息子さんとうちの次男が同級生ということもあって、彼には親近感と強い興味を持っていました。

 おそらく彼は今度のリングでの死で、馬場さんや猪木さんにも負けないレスラーとして永久に語り継がれていくことになるでしょう。

 それにしても後に残されたご夫人と子供さんたちのことを考えると辛いものがあります。

 うちの子供も大変ショックを受けているようです。

 それでも彼の残してくれた“不屈のレスラー魂”があります。

 その魂を支えにして今回の悲しみを乗り越えていかなければなりません。

「精神面は本人次第でいくらでも強くすることができる。人間は変われるのだ。」・・三沢光晴

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2007年12月13日 (木)

小橋の復活に寄せて・・2

  小橋が腎臓ガンという病から奇蹟の復帰を果たすことができたのは、リングにもう一度、戻ってファンのみんなに元気と勇気を与えたいとの一念からではなかったろうか。

彼は病気を克服しようと思ったのではなく、あの大好きなリングに立ってみんなに感動を与えることを第一に考え続けたようだ。

それにしても12月2日の日本武道館での復帰戦後の彼の言葉には何か哲学者のような重たい言葉が随所に聞かれた。

自分がリングに立つことで、同じような病気で苦しんでいる人に希望を与えることができれば・・。また同じ世代で苦しんでいる人に元気を与えることができれば嬉しいですね。

(小橋さんにとってプロレスとは何ですか・・という質問に答えて)

逆に皆さんに聞きたいですね。プロレスとは何か。それが分からないからこそ、こうしてリングに立ち続けているのだと思います。

また小橋は別のところではこんな言葉も残している。

僕は今年の運勢はよかったと思っているんです。今が一番よいときですよ。

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2007年12月 6日 (木)

小橋の復活に寄せて

プロレスラーの鉄人・小橋が復活した。

肝臓ガンの死の淵から還ってきた。

しかも昔とほとんど変わらない筋肉の鎧を着て・・。

小橋は私たちの中にある無限の生きる力について

身をもって教えてくれた。

ありがとう小橋よ。

そして多くの逆境の中にある人々に与えてくれたその勇気に心から感謝したい。

ありがとう 小橋、

ありがとう 人間の中に宿る神様の偉大な力・・

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