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2015年10月 1日 (木)

今ここを最高に楽しむ道・・橘曙覧の天才

 まさに現代は「大きな変化の時代」ですが、何気ない変化を楽しむ、心のゆとりも必要のように思います。

 その点、橘曙覧という江戸時代末期の歌人の生き方は参考になります。

 彼は、「独楽吟」という歌集で、「たのしみはーーー」という言葉で始まる和歌の連作を52首残しています。

 その和歌を幾つか紹介してみます。

たのしみは妻子むつまじくうちつどひ頭ならべて物をくふ時

 たのしみは朝おきいでゝ昨日まで無りし花咲ける見る時

 たのしみは物識人に稀にあひて古しへ今を語りあふとき 

 たのしみは銭なくなりてわびをるに人の来りて銭くれし時

たのしみは神の御国の民として神の教をふかくおもふとき

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 いかがですか。彼は何気ない日常の生活に幸福を見出す達人とも云えるでしょう。

 橘曙覧のようにいつも当たり前の出来事に心を配り、感謝していれば、日常のあらゆることが「たのしみ」、つまり幸福感に変わります。

 ちなみに作家の新井満さんは『楽しみは 橘曙覧・独楽吟の世界』という本の中で、その和歌を下記のジャンルに分けて掲載するとともに、自分の自由訳をそれぞれに付けています。

        1. 孤独平安を楽しむ
        2. 家族団欒を楽しむ
        3. 食を楽しむ
        4. 貧乏生活を楽しむ
        5. 読書を楽しむ
        6. 書画と歌を楽しむ
        7. 買物を楽しむ
        8. 友との交流を楽しむ
        9. 日本国に生まれたことを楽しむ
        10. ささやかな変化を楽しむ
        11. 野山歩きを楽しむ

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 この11のジャンルなどをいつも心の中に置いておいて、毎日の生活を送ると、今ここをより楽しく過ごすことができるでしょう。

 この橘曙覧のお金はなくても幸せになれる生き方には、現在の困難を乗り越えるヒントがあるように思えてなりません。

 そこで最後に私も一首。

   たのしみは 午後の茶店にて 書をひらき 
   コーヒーとともに 読み進む時

 

   たのしみは 友と語らう 昼下がり 
   お腹かかえて 笑う一時

 

   たのしみは 天才達の 作品を
   友と語らい 褒め称える時 

   たのしみは 妻と旅する 船路にて
   海の鳥たち 眺め愛でる時

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