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「知覚の拡大」・・全てが輝いて見える

 私たちが普通、「世界」と認識しているものは、実は本当に在る「光の世界」の影を見ているにすぎない。

 プラトンの有名な洞窟の比喩ではないが、私たちは洞窟の奥に向かって座って、闇の世界だけを見ているのかもしれないのだ。

 ところが、ここに何かの拍子で、洞窟の奥から振り返って、外の「光の世界」を見た人々がいる。

 私たちの知覚は、普段は日常の生活の利便性だけに対応しているが、何かの拍子にオルダス・ハクスリーのいう「知覚の拡大」が起こることがある。

 例えば、死期を間近にしたとき、人は別な「光のメガネ」をかけて、今ここにある世界の真の輝きを捉えることがあるようである。

 飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ―で有名な井村和清という32歳の若さで亡くなった医師は、癌の肺への転移を知った時、何気ない風景が違ったものとして見え始める。

その日の夕暮れ、アパートの駐車場に車を置きながら、私は不思議な光景を見ていました。

世の中がとっても明るいのです。

スーパーへ来る買物客が輝いて見える。

走りまわる子供たちが輝いて見える。

犬が、垂れはじめた稲穂が、雑草が、電柱が、小石までが輝いて見えるのです。

アパートへ戻ってみた妻もまた、手をあわせたいほどに尊く見えました。

 
 
これに近い体験をした方も多いに違いない。

 私たちは今ここ・・

 

 本当はとてつもない

 

 「光の世界」に住んでいるのかもしれないのだ。

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 熱海の海・・ 

 

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