« 小林秀雄の「本居宣長」を読む2・・完成に命をかける | トップページ | 宇宙的気づきによる「笑い」 »

パラダイムシフトを起こす三冊・・

パラダイムシフトが起きる三冊を紹介しよう。

 819z5pjulcl

 

 この本は気鋭の量子物理学者、アミット・ゴスワミ博士のインタビュー本だが、哲学と科学の交わる中間点に、量子物理学の切り開いた「知の地平線」を持ってくると驚くべき世界が見えてくる。

 

 簡単にこの世界観を紹介するならば、私たちが「今ここ」において「観察」という行為を行うときに、主体たる自分というものも、客体というものを同時に創造しているというのである。もっというと、時間も空間も仮の存在であり、生命が創造した可能性の一つの形式にすぎない。例えばーー。

 

◆世界は「物理次元」と時空のない<可能性の領域>とで出来ている。

◆「可能性領域」に時間はなく、過去、現在、未来は同時に存在している。

◆「意識」は人間がいようがいまいが、<可能性領域>にすでに存在している。

◆<可能性領域>では、わたしもあなたもペットボトルもすべて一緒である。

◆<循環する階層>があれば「生命」、なければ「非生命」が現実化する。

◆45億年前、生命が誕生した瞬間、三次元空間が初めて現実化した。

◆生命が誕生した瞬間、逆再生で物理次元の歴史は創られた。

◆月は人間が観察したときだけ、そこに存在する。・・等々

 ということは、私たち生命は「今ここ」において、人生を決めることもできるし、幸福になることもできるということになる。

 

 この立場をアドラー心理学から新たな光をあてたのが、55万部も売れたという「嫌われる勇気」である。

51etfntf1ol


 本書は、「青年と哲人の対話篇」という物語形式を用いてまとめた一冊だが、読み進むうちに安直な因果論を超えて、「生きる勇気」がわいてくる不思議な本である。

 岸見さんというプラトン哲学の専門家がアドラーというもう一人の哲人の眼を借りながら、それこそ、私たちの思い込み、先入観を一つひとつ覆していく。

哲人 わたしの答えは変わりません。世界はシンプルであり、人生もまたシンプルです。

 

青年 なぜです? 誰がどう見ても矛盾に満ちた混沌ではありませんか!

 

哲人 それは「世界」が複雑なのではなく、ひとえに「あなた」が世界を複雑なものとしているのです。

 これは極めて重要な言葉である。私たちは、「客観的な世界」に住んでいるのではなく、「自らが意味づけをほどこした主観的な世界」に住んでいるのだ。

 ここに私たちが真に自由に幸福になる道が開かれてくる。

 もし世界が暗く、不幸なものであるならば、それは私たちがそのような世界を翻訳して意味づけしたにすぎない。

 

 前述のゴスワミ博士の言葉を借りるならば、「可能性の波」は、私たちが「今ここ」で「観察」することで、この現実世界で「粒子」として場所が特定されることになるのだ。

 

 三冊目は、同じ対話形式であっても「神さまとのおしゃべり」である。

71lsxlwg1tl


 著者のさとうみつろうさんは、人気ブローガーでもあるたけに、心理学、量子力学など重たい内容を実にわかりやすく、しかも抱腹絶倒の中で伝える手腕を持っている。

 これはあのソクラテス先生も持っていなかった才能ではないか。

 

 前記の哲人ではなく、ちょっと変わった神さまと対話する中で、自然とパラダイムシフトできる構成になっているのも面白い。

 

 特に神さまの最後の教えにはうなってしまった。

「幸せになるために感謝するんじゃない。

感謝している時が幸せなんだ」

Rimg0110
 フランクフルトの朝の感謝

|

« 小林秀雄の「本居宣長」を読む2・・完成に命をかける | トップページ | 宇宙的気づきによる「笑い」 »

哲学」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/143752/60673299

この記事へのトラックバック一覧です: パラダイムシフトを起こす三冊・・:

« 小林秀雄の「本居宣長」を読む2・・完成に命をかける | トップページ | 宇宙的気づきによる「笑い」 »