« 井筒俊彦とベルクソンの「完全な神秘主義」・・完全な「神との合一」 | トップページ | 田坂広志氏のパラダイムシフト・・「生命論パラダイム」とは何か »

成功とは円熟すること・・小林秀雄の成功哲学

成功とは、遂行された計画ではない。

何かが熟して実を結ぶ事だ。

其処には、どうしても円熟という言葉で現さねばならぬものがある。

何かが熟して生れて来なければ、人間は何も生む事は出来ない。(「還暦」)

Hideo

天才的数学者、岡潔は、数学者は職業にたとえるならば百姓に似ているとと言ったという。

 アイデアという種を大地にまいて、丹念に手入れをする中で実るのを待ち、収穫をするからである。

 小林秀雄がここで言っている境地も、ある着想なるものが熟して実を結ぶことの大切さである。

 おそらく今の成功哲学がどこかに置き忘れているのが、この円熟の思想である。

 私たちは何かを計画し、遂行することによって、成功するのではない。

 あるテーマという種を丹念に育て、それが自ずと熟してくることによって成功するのである。

 それは小林が取り上げたゴッホ、ドストエフスキー、本居宣長などの天才論を見ればよくわかる。

 最初にある直感を得ながらも、小林は実に丹念に天才達と付き合い、熟するのを待つ。ただひたすら待つのである。

 この時間をかけて「待つ」という営みこそが、小林の批評の神髄である。

 みんなどうして、ファーストフードみたいに作品を料理したがるのか。

 早く料理しようとすればするほど、作品の命はすりぬけていってしまうではないか・・。

そんな小林のため息が聞こえて来るのは私だけであろうか。

517yorq9lol__ss500_

|

« 井筒俊彦とベルクソンの「完全な神秘主義」・・完全な「神との合一」 | トップページ | 田坂広志氏のパラダイムシフト・・「生命論パラダイム」とは何か »

小林秀雄」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/143752/58286478

この記事へのトラックバック一覧です: 成功とは円熟すること・・小林秀雄の成功哲学:

« 井筒俊彦とベルクソンの「完全な神秘主義」・・完全な「神との合一」 | トップページ | 田坂広志氏のパラダイムシフト・・「生命論パラダイム」とは何か »