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小林秀雄の無我夢中・・

無我夢中でやっているときは、時の経つのも忘れているものである。

 小林秀雄は晩年、『本居宣長』という大著をあしかけ11年半かけて完成した。

 この著書の独創性については、「小林秀雄」のページに書いているのでお読み頂きたいが、この年数について江藤淳に聴かれた小林秀雄の答えがふるっている。

「自分でも、そんなに経っているなんて、ちっとも思わなかった」

 おそらく本居宣長という尊敬する思想家について、好きで調べ、そして書くという行為は苦しくも楽しいものであり、小林秀雄にとって「無我夢中」であったに違いない。

 我にかえれば浦島太郎よろしく、年数の経っていることに気づいたということであろうか。

 この年数も忘れる精進の結果、これまでの学者の書いた宣長像を根本的に書き換える不朽の名作が誕生したのであるから、小林秀雄の「無我夢中」には大きな意味がある。

Kobayashishinjin

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