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逆境で生まれる新文明・・22

☆「知ラレザル大陸」(ベルクソン)を求めて⑤

 先に紹介したエドガー・ミッチェルの「月面上での思索」に裏打ちされた言葉は、逆境から生まれてくる新文明の基本パラダイムになる啓示に満ちている。もう一度、紹介してみよう。

…すべては一体である。一体である全体は、完璧であり、秩序づけられており、調和しており、愛に満ちている。

この全体の中で、人間は神と一体だ。自分は神と一体だ。自分は神の目論見に参与している。

宇宙は創造的進化の過程にある。

この一瞬一瞬が宇宙の新しい創造なのだ…こういうことが一瞬にしてわかり、私はたとえようもない幸福感に満たされた。

 ここで示されている世界観は、ラズロの言葉を借りれば「共鳴、一貫性、同調」というキーワードに置きなおすこともできる。

 すなわち17世紀以降、多くの科学者たちがいにしえの賢者たちの叡智に逆らい、宇宙はそれぞれ分離されたばらばらの「もの」できていると考えてきたのに対して、21世紀の惑星間における思索ではむしろ宇宙全体を貫く「秩序」「調和」「愛」の方に焦点をあてるのである。

 ディーパック・チョプラに言わせれば、「ラジオを分解して、音楽はどこへ消えたのかと怪訝がる」ようなことを地球上の人類はしてきたわけだが、これからはいよいよその「宇宙の音楽」の方に耳を傾ける時が来ているのである。

 この「宇宙の音楽」には確かにある旋律があって、それが万物を貫いている。

 それは具体的に言うと「φ」(ファイ)というギリシャ文字で表すことができる。

 これはフィボナッチ数列(黄金比)とも呼ばれているもので、この数列が表す「螺旋」は、「植物の成長や動物の胎児の発生から畏怖すべき壮大なスケールの銀河に至るまで、自然界全体に見られる」(「コスモス」)という。

 そればかりか、「φ」は進化系・生物系にあまねくゆきわたっており、私たちの体を見ても、手足の指の関節と手足の比、手足と腕・脚の比、さらには腕・脚と体全体の比にもφが現れている。

 そして一番重要なのが、この文字が、創造的進化のスパイラル(螺旋)を見事に表現しているということなのである。

 一見、相反すると見える粒子と波動、陰と陽などの性質が実は斜めに走る一本の中心線により補い合い、そして新たな価値を創造していく。

 ちょうど、螺旋階段を人類が一段一段登っていく・・その創造的進化の光景を横から観察した姿がφの文字だとも云える。

 これは地球を代表する哲学者の一人、ゲオルク・ヘーゲルの説いた「弁証法」とも符合するものがあるのではないだろうか。

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  「黒目銀河」にもφの文字を発見?

 

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