« 1日1日別の人生を歩む・・ | トップページ | イチローの静謐・・ »

批評の神髄・・19

 哲学者には、もっと大きな仕事がある。人生の大事とは、物事を辛抱強く吟味する人が、生活の裡(うち)に、忽然(こつぜん)と悟るていのものであるから、たやすく言葉には現せぬものだ、ましてこれを書き上げて書物というような人に誤解されやすいものにしておくというような事は、真っ平である。そういう意味の事を、彼は(プラトン)は、その信ずべき書簡で言って、いるそうです。

従って彼によれば、ソクラテスがやったように、生きた人間が出会って、互いに全人格を賭して問答をするという事が、真智を得る道だったのです。・・「喋ることと書くこと」

 小林の批評とは、ソクラテスが全身全霊をかけて対話することにより、真の智慧を得たように、天才達とまさに命がけで問答することであった。

 かつて私は小林がある講演で、次のように話していたことを聴いたことがある。

 対話において、心を開いて話せば、生きた智慧が飛び交う。

 小林にとって批評とは畢竟、心を無にして相手と対話することであり、生きた智慧を得る道でもあったのだ。

小林秀雄美と出会う旅  /白洲信哉/編 [本] 小林秀雄美と出会う旅 /白洲信哉/編 [本]
販売元:セブンアンドワイ ヤフー店
セブンアンドワイ ヤフー店で詳細を確認する
 

 

|

« 1日1日別の人生を歩む・・ | トップページ | イチローの静謐・・ »

小林秀雄」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/143752/28780279

この記事へのトラックバック一覧です: 批評の神髄・・19:

« 1日1日別の人生を歩む・・ | トップページ | イチローの静謐・・ »